発作時の注意すべき対応
①中等度の発作時は、仰向けで寝ているより、座っている方が、幾分、症状が緩和されます。この現象を「起座呼吸」と言います。
なぜ、「起座呼吸」の対応が適切なのかというと、仰向けでは、肺への静脈還流量が増加するため、肺うっ血が助長するので呼吸が苦しなります。
一方、体を起こすと静脈還流量が減少し、肺うっ血が軽減されることで呼吸困難が緩和されます。
だから、
①は正しい対応です。
次に②。気道で引っかかった痰が、時間と共に徐々に粘ってきます。そうすると、余計に痰が気道を塞ぐようになります。そんなとき、水を飲むことで痰を出しやすくなる…、と一般的には推奨されています。
しかし、痰は、元々、体内の水エネルギーが凝集したものです。喘息発作の原因によっては、水を摂取することで、症状が悪化することがあります。
だから、
②が注意すべき対応です。
更に、詳しい理由については、この後の「漢方医学からみた、喘息体質の分類」で解説します。
最後の③。
苦しいけど横になれる軽度の発作までは、自宅での対応が可能です。
しかし、苦しくて横になれない「中等度の発作」から、苦しすぎて動けない「高度な発作」になると、意識障害などの重篤な状態を防ぐ意味で、救急外来で対応することをお勧めします。
だから、万が一を期す意味で、
③は正しい対応です。
中発作以上の喘息持ちの方でも、あきらめないでください!
以上、中発作以上の対応の注意について、簡単に説明しました。
ここで、お伝えしたことは、ただ一つ。喘息発作で、一般にいいとされている対応が、喘息のタイプによっては、不適応になる場合があるということです。
同じ重症度分類によっても、人によって発作のメカニズムが異なります。なので、そのメカニズムを見極めることが、かなり重要です。
特に、高度~重篤レベルの発作になった際、術者がメカニズムを見極められなければ、一鍼灸院での、その後の対応が非常に困難になります。なので、その場合、即、病院での受診をお勧めします。
それでも、術者がメカニズムを見極められたら、私が経験したように、高度の喘息発作であっても克服できます。
では、その、漢方医学が捉えている「喘息発作が起きるメカニズム」とは何か?
ここから、更に「喘息体質を克服する秘訣」を、あなたと共有したいと思います。
お電話ありがとうございます、
漢方鍼灸院 大阪市てんま吉祥堂でございます。