機能性ディスペプシアとは
機能性ディスペプシア(FD)とは、「胃もたれ・みぞおちの痛み・お腹の膨満感」など、各種の胃の不快症状の総称です。
内視鏡検査を受けても、異常が見つからない病気です。このように、胃の粘膜など目で確認できる異常がない(器質的な変化がない)のにもかかわらず、胃の働き=機能に問題があるのがFDの特徴です。
本来、消化不良を意味する「ディスペプシア」とは、様々な消化器の症状に対して広く使われてきた用語でした。
1991年に国際的な診断基準(RomeⅠ基準)ができ、日本では、2013年に正式な診断名として認められるようになりました。
と、このように記載すると、いかにも治験が進化しているような印象を受け取れますが、特に、対処法に関して進展していないようです。
漢方医学では…
一方、漢方医学では、FDでよくみられる、以下の各種の症状の対処法について、2000年以上前に、整理されています。
①食後の胃のもたれ
②早期満腹感
③みぞおちの痛み
④みぞおちの焼ける感じ
では、これらの症状の原因は、いったい、どこにあるのでしょうか?
漢方医学的見解
まずは、現状認識
漢方医学では、どんな病気であっても、次のように「どこ」が、「どう」なっているか、現状を正しく認識したうえで、処置していきます。
どこ?=部位
①胃腸粘膜
②脾の臓
③横隔膜~胸郭
どう=エネルギー状態
①気滞血瘀:気が滞って、血行が悪い状態
②血熱:食事内容、ストレスなどの影響で、血に熱がこもった状態
③痰飲:食べ過ぎで、湿痰+水飲邪が胃腸にたまる
④気陰両虚:消化するのに必要な脾の気陰不足による、消化不良
どうやって現状が分かるの?
それでは、「どこ」が「どう」なっているのか?を明確にしていく方法が、漢方医学的なカウンセリングと体表観察です。
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漢方鍼灸院 大阪市てんま吉祥堂でございます。