なぜ、うつになってしまうのか?
精神症状に関して、西洋医学では、今のところ、症状を一時的に抑える対症療法的なお薬以外、適切な対処法がありません。
だからと言って対症療法を完全に否定するつもりはありません。あまりにも症状を強く感じるときは、一時的でも、症状への感度を下げることが有効な場合もあるからです。
では、漢方医学的な立場から、精神症状に対する私の考えを申し上げます。
精神症状は、心と体の“新陳代謝”が、うまくいっていない時に現れます。
私たちの心と体は、新しいものが入り、古いものが出ていくことで、維持されています。
新陳代謝とは、簡単に言えば、入れ替わりです。
意識しようとしまいと、私たちは、新陳代謝によって、日々、生まれ変わっています。
ところが、何らかの要因で、この新陳代謝のはたらきが低下する場合があります。
それは、どんなときでしょう?
「仕事が上手くいかない…」
「家族や友人との人間関係で悩んでいる…」
このようなネガティブな状況に陥り、頭の中で「ああでもない、こうでもない」と思考が堂々巡りしている状態のとき、心と体の新陳代謝が低下してしまいます。
前半に、精神症状を、「心の疲れ」と表現した理由は、心と体の新陳代謝が低下した状態だからです。
また、精神症状を「心の疲れ」として認識した方がいい理由は、次の理由にもよります。
病名を付けることの弊害
お医者さんから、うつ病、不安神経症、適応障害といった診断名を付けられると、「私はうつ病だ」というラベルが、その人の意識に定着しやすくなります。
それにより、症状がより固定化してしまう場合があります。
だから、一度、病名のラベルを外して、「今の精神状態は心の疲れだ」と認識を改めることで、病名という呪縛から離れられます。
そのことで、症状改善への道が開かれます。
心の疲れは、脳の勘違い?
心の疲れは、大きく2つの要因によって起こると知ることで、対処しやすくなります。
1つは、「体」由来のもの。元々、心と体はつながっているので、体が疲れることで、心も疲れやすくなります。
その場合、単純に、体の疲れを解消すれば、自然と、心の疲れも解消しやすくなります。
それでも、解消しない場合は、2つ目の要因が関わっています。
2つ目の要因は、「頭」由来のものです。
実は、心と体の疲れ、この「頭」からくるもの多くあります。
頭の状態を整えることで、心と体の疲れが解消していく場合があるのです。
では、どうすればいいか?
いずれの要因であっても、心の疲れを、心だけの問題として扱わないことが重要です。
それには、脳内言語とイメージを修正することが、最も根本的な対処法になります。
脳内言語とは、簡単に言えば、その人が普段から発している、独り言です。
この独り言が、過去のネガティブ経験を前提とする言葉づかいだと、脳はイメージの中で、まだネガティブなことが続いていると勘違いしてしまいます。
いくら肉体のバランスが整ったとしても、脳の勘違いを放置したままだと、脳からの指令が変わらないので、再び、脳が誤作動し、心と体も疲れてしまうのです。
この流れを、”脳の誤作動記憶”と言います。
要するに、うつ症状は、脳の誤作動によって起きる、頭・心・体のズレと言えましょう。
当院では、まず、漢方式の1本鍼で肉体エネルギーを整えていきます。
そして、必要に応じて、適切な問いかけとイメージの適正化による脳の誤作動を修正します。
脳の誤作動を修正すると、頭・心・体が一致し、うつ症状は良くなっていきます。
他と違う当院独自のアプローチ
症状は、本当の自分を取り戻す絶好のチャンス
以上、精神症状は、脳の誤作動が症状の背景として根深く存在することをお伝えしてきました。
どんな症状も、これまでの生活やご自身を見つめ直す機会です。このように捉えることで、本当の自分を取り戻しながら病気をやめれるようになります。
ここから、当院独自の「メンタル系自律神経修正プログラム」3ステップをご紹介します。
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漢方鍼灸院 大阪市てんま吉祥堂でございます。